真相究明と説明責任

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  玉野市議会の発言記録の要旨がファックスで届いた。面白く読ませていただいた。

 07年末、同市議会の兼光一弘議員(当時)が、カラ(偽造?)の領収書で政務調査費を騙し取ったとしてマスコミに暴かれ、「一身上の都合」で辞職した事件があった。その事件を取り上げたのが宇野俊市議員(無党派)。発言録によると、同氏は兼光氏の辞職に至る真相と市民に対する市長の説明責任を質しているが、市長の答弁はひどいものである。

 同市の条例では、政務調査費の収支報告書をチェックして必要な措置を採るのは市長の権限と義務であるが、市長は就任以来それを怠り、制度上は何の権限もない議会事務局職員に責任があるかのような答弁に終始している。また、兼光氏の事件では市民に対する説明責任を果たす意思がないのが見え見えの答弁をした。

 

 市長は政務調査費の条例をご存知ないのかもしれないが、それにしても、議会事務局に責任を押し付けるとはいかがなものか。また、その市長の発言を看過している議長と他の議員の姿勢もいただけない。市民は、「叩けば兼光氏と同じホコリが出るのか」と、疑いたくなるだろう。

 条例に議会の果たすべき役割を規定せず、遅まきながらの領収書の添付義務を決めただけで放置するのでは、今まで通りの"公金横領的"な不祥事が続くのは間違いないが、議会のセンセイ方は案外、それを狙っているのかもしれない。それゆえに、絶対に条例の再改正が必要なのである。

 兼光氏の事件では、議会が真相を隠蔽したまま兼光氏に詰め腹を切らせてケリをつけたつもりでいるようだが、新聞とテレビに大々的に取り上げられた事件にもかかわらず、その真相が市民には全く知らされないということが、ますます政治不信を増幅させるとは思わないのだろうか。

 正常に機能している議会なら、事件の真相を究明して市民に報告し、再発防止と議会の責任を明記した「決議」を可決するものだがー。

 元議会人の一人として、玉野市議会に自浄作用が働くことを期待する。ムリかな。(これは独り言)

 

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Comments(1)

光成卓明 :

こんにちは、岡山の光成です。ごぶさた申しあげております。
ブログ開設、おめでとうございます。

以下は、まるで別の話ですのでコメントとしては変なのですが、メールボックスが見当たらなかったので、ここに投稿させていただきました。おゆるしください。ちょっと変わった住民訴訟の判決をもらった自慢話です。

3月13日、岡山地方裁判所で、岡山県議会議員の海外視察旅費(現地での専用車傭車料)についての勝訴判決を受けました。

事案の概要は以下のとおり。
1 県議会議員2名が、H17年夏にヨーロッパ(ドイツ、スウェーデン、デンマーク)を視察。旅費は2人計約250万 円。うち55万円が「現地での専用車代」。
2 専用車が使用されたのは、
 ⅰ フランクフルトの空港とホテルの往復。
 ⅱ フランクフルトでの市内視察。
 ⅲ ストックホルム空港→ホテル
 ⅳ マルメ→コペンハーゲン(ストックホルム~コペンハーゲン間の特急列車を途中下車)
 ⅴ コペンハーゲン市内視察
 ⅵ コペンハーゲンホテル→空港。
3ⅰ 専用車使用の必要がない(県条例が準拠する旅費法7条「もっとも経済的な通常の経路及び方法」違反)
 ⅱ 真実には専用車を使用していない(注、旅行代理店から資料を取寄せさせるための、半ばフェイクの主張)
 として提訴(H18)。
  訴訟中に旅行代理店から文書送付嘱託で旅行関係文書を取寄せ、分析を経て、
 ア 専用車使用の必要がないので、列車またはタクシーの料金との差額は違法(ⅰと同じ)、
 イ アが×でも、
  い 専用車使用時間の半分以上が観光に使われており、その分の支出は違法、
  ろ 現地の自動車業者への実支払額(50%以下)を超える支出は違法、
 と整理して主張(ⅱの主張は撤回)。
4 判決は、上記アの主張を全面的に採用し、県議2名に計498,400円の返還を求めることを命じた。なお、知事及び議会事務局総務課長に対する損害賠償請求は棄却(過失なし)。
5 県が控訴するかどうかまだ不明。

意義(手前味噌)
1 議員の海外視察旅費は、これまで「全体が違法」として訴えられることが多く、なかなか勝訴できませんでした。
  本件は、その中の現地旅費だけを切り取って、旅費法違反で違法として訴えて成功したもので、たぶん初めての例と思われます。
2 議員の海外視察は、現実には、旅行代理店が仕切るパック旅行と化しています。ところが自治体から支出される費用の中には旅行代理店の手数料は含まれません。従って代理店は、あれこれの経費(主として航空運賃とホテル代)を「安く仕入れて高く売る」ことによって、この種の旅行の利潤を得ていると思われます。
3 現地での専用車代金のマージンも、旅行代理店の「利潤の源」の一部だと考えられます。従って、違法とする判決が多発すれば、旅行代理店の「海外視察パック」の利潤を減らす(または議員に一部自前を強いる)ことができ、「海外視察」全体を制約する方向に機能させられるのではないか、と考えています。

補足
当初、わが社の弁護士メンバー(私を含め)は、「海外視察?勝ちにくそーじゃん?」と、あまり乗り気ではありませんでした。鉱脈を掘り当て分析し「イケるはず」と主張した担当メンバーに拍手を。

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