2008年3月アーカイブ
横浜市議会の委員会が傍聴を不許可にしたのは「会議公開の原則」を定めた地方自治法違反として、よこはま市民オブズマンの男性が市に慰謝料の損害賠償を求めた訴訟の判決で、横浜地裁はこの26日、請求を棄却したーーとの報道があった。
判決はともかくとして、首都圏の一角の、しかも民度が高いと思っていた横浜市の議会の半市民的な閉鎖性には驚いた。「閉ざされた議会」を市民の手に取り戻す意欲のある議員は一人もいないのか?
私はかつて、傍聴希望者を扇動して一緒に委員会室に雪崩れ込ませて公開を勝ち取り、後の、「委員会は原則公開とする」との条例改正につなげた実力行動派の議員だった。だが、そのような懲罰を誘発する危険を冒さなくても、「開かれた議会」を目指す意欲と市民の「知る権利」に依拠して闘う姿勢があれば、いくらでも闘い方はあるものだ。
横浜市議会の皆さんは、同市議会が加盟している全国市議会議長会が、委員会の公開に関する前向きな報告書をまとめているのをご存じないようである。多分、その報告書には当時の横浜市議会議長もかかわっているはずだから、毎年数十万円も負担している同会への支出が無駄金になっていることを反省しなければならないと思うが、どうだろう。反論があれば聞きたいものである。
自民党が道路特定財源を巡る年度末の危機を回避するため野党に協議を呼びかけたという。時に応じて与野党が協議するのは悪いことではない。特に衆参の"ねじれ"がある中では双方の妥協がなければ現実の政治は動かないとは思うが、国会の運営は不透明で理解できないところがある。
国民注視の表舞台の国会で審議を拒否していながら、国民に正確に情報が伝わらない裏舞台の与野党協議を先行させるのでは国民不在の馴れ合い政治というものである。だから、常識的にはこの段階の与野党協議はないと思うが、民意を一向に気にしない政党の考えることだから、この先どうなるか分からない不安はある。
野党第一党の党首は常々、「議論は国民の見えるところで」と主張して与党の協議の申し入れを拒否している。もっともこの党首は、密室で大連立の画策をした人物だから信用面ではいまいちだが、それはそれとして、与野党協議をやるとしても、①与野党協議を指示したという首相(自民党総裁)としての本音を国会で確認し②その後の与野党協議は公開でやるーーこれが最低の条件である。
良識の府の参議院が存在意義を失っている。多数派の野党(共産党を除く)が審議を拒否しているのだからあきれた話である。ガソリン税の値下げを巡る作戦と言われているが、反自民の私でも審議拒否は反対である。
民主党の幹部は参院選の勝利後に盛んに「国政調査権を行使して徹底審議する」と公言していたはずだ。それなら、未解明の防衛汚職と裏金、年金の名寄せ問題、道路特定財源等々の全公文書を提出させ、徹底審議で政府を追い詰めてほしいものである。そのうえでの政府の答弁不能による空転なら国会の責任とはならない。
闘った結果としてのガソリン値下げの勝利なら拍手喝采するつもりだったが、これでは期待外れである。
後期高齢者のレッテルを貼られて不愉快に感じ、今月の初めに「近く、終末期高齢者と追い討ちをかけられるかもしれない」と懸念していることを書いた。朝日新聞(08.3.15)の川柳欄にも次の一句が載っていた。 ☆ 前記後期次は終末高齢者 (焼津市 松村敏幸)
ところが、早くもその追い討ちが来た。
「--納得して終末期の医療を受けられます」と、厚労省が「後期高齢者=終末期」と認識しているのを新聞の折り込み広告で知らされたのである。
被保険者の個々の健康状態が異なるのは分かるが、もっと適切な言葉の使い方はあるはずだ。これでは私と同様に不愉快に感じた人やショックを受けた人がたくさんいるに違いない。
厚労省の役人には「自分の身内にも使える言葉か」と聞いてみたい気分になっている。
近く政令市になる予定の、ある市の議員から合併を巡る珍事の相談があった。
「吸収合併した町のゴミの収集は有料だったが、我が市のゴミ収集は無料。合併協議会では、有料の地区は『従来通りとする』と決定していたので、我が市のゴミの条例にはその地域のゴミの収集料金だけを徴収する意味で、附則に『従来通りとする』と規定した。合併で吸収される町の条例は全て廃止になったのに伴い、手数料は具体的に規定しなければならないと思うのですがー」という疑問だった。
法理論的には有効か無効か判断できなかったが、現に町の条例は廃止になっている。その効力のない条例の規定で料金を徴収することが可能なのか? それ以来、相手側と同じ疑問に悩まされて頭をひねっている。
東京二十三区の議会の政務調査費は、全ての区で収支報告書に領収書添付の義務付けが制度化したのに伴い、マスコミの関心事は交付額の減額の議論に向いているようである。
有効に適切に使用されている限り、「初めに引き下げありき」で検討することもないが、現実には、「余るから使い切る」、「残すのはもつたいない」とばかりに使い道を考える人々もいるし、「食糧費(飲み食いに充てる費用)がダメになり、使い道がなくなり、ほとんど残ってしまった」と、笑い話のようなことを平気で口にする人もいる。
元々、まじめに議員の勉強をする気のない連中は、減額になっても何もいたみはないが、そのようなヤカラに受けそうなのが、練馬区で最近話題になっている「議員報酬への付け替え」である。
議員の報酬を巡り、最近、私の"古巣"の武蔵村山市で珍しい動きがあった。
市長が何年ぶりかで報酬審議会に諮問してアップの答申が出たが、市議会の六会派の中の三会派が、「この時期に議会に提案するべきではない」と申し入れたのである。
何事にも右顧左眄する性格の市長は、得意の"政治的判断"とやらで三月の定例市議会への提案を見送り、メンツを潰された形の報酬審議委員の家には一軒ずつ謝りに歩いたというから、何とも絞まらない話である。
「"政治的判断"が諮問の前に働けば、報酬審議会の委員に支払う金が無駄にならなかった」と、市議会でやり込められたと聞くが、私としては、議員報酬に対する政党・議員の本音の議論を聞きたいと思っているのである。
ここ数年、全国によからぬ話題を提供していた品川区議会は今、第一会派の自民党区議団と議長が牽引し、会派幹事長会で政務調査費のよりよき制度改正に向けての検討が行われている。
私が品川区に転入して二年後の昨年の二月、区議会の事務局を通して、「識者として政務調査費の改善策のご意見をいただけないでしょうか」と、自民党会派からの申し入れがあった。
突然のことで、しかも、「反自民の私になぜ?」と心底から驚き、同時に戸惑いがあった。だが、お話を伺っているうちに、申し入れの熱意を感じ、一応はお目にかかるのが礼儀であると考え、申し入れをお受けした。
四月頃には鹿児島市議選があるので気にしていたところ、当の気になる小川みさ子さん(市民派・現)から連絡があった。彼女にとっては想定外の心配事の内容の相談で、例によって「困ったときのふくお頼み」である。だが、仲間の苦境に知らぬ顔はできないと、早速、原則とさまざまなケースを挙げて助言しておいた。
小川さんは議会内外で筋を曲げずに活動している貴重な市民派・環境派で、絶対に守り抜かなければならない議席をかけている。いつも高位当選だが、どの選挙にも「絶対安全」はない。議席は運動を共にする市民と共有しているものだから、その気持ちを大切にして4選を勝ちとってくれるものと信じて声援を送っている。
玉野市議会の発言記録の要旨がファックスで届いた。面白く読ませていただいた。
07年末、同市議会の兼光一弘議員(当時)が、カラ(偽造?)の領収書で政務調査費を騙し取ったとしてマスコミに暴かれ、「一身上の都合」で辞職した事件があった。その事件を取り上げたのが宇野俊市議員(無党派)。発言録によると、同氏は兼光氏の辞職に至る真相と市民に対する市長の説明責任を質しているが、市長の答弁はひどいものである。
同市の条例では、政務調査費の収支報告書をチェックして必要な措置を採るのは市長の権限と義務であるが、市長は就任以来それを怠り、制度上は何の権限もない議会事務局職員に責任があるかのような答弁に終始している。また、兼光氏の事件では市民に対する説明責任を果たす意思がないのが見え見えの答弁をした。
この「議員とカネ」シリーズは三日連続の特集で、住民訴訟になった倉敷市議会の会派の視察の実態と、玉野市議会の領収書偽造による政務調査費の「詐取」事件等が二日目までに放映された後、三日目の二月二十八日六時過ぎのスタジオからの生放送にゲストとしての私の出番が設定されていた。
視聴者に分かりやすい説明を心がけ、なるべく専門用語を避け、議員心理を知り尽くしている市議会議員の経験者として解説した。


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